「卵でコレステロールが上がる」という常識は覆されました。LDLコレステロールを実際に上げるのは飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・精製糖質です。健康診断でコレステロールが引っかかったときに本当に見直すべき食事を解説します。
「コレステロールが高い」→「卵を減らす」は間違いかもしれない
健診でLDLコレステロールの高値を指摘されると、多くの人がまず「卵を減らそう」と考えます。かつてはそれが正しいとされていましたが、現在の科学的コンセンサスは変わっています。
卵に含まれる食事性コレステロールよりも、飽和脂肪酸と精製糖質の方がLDLコレステロールを上げる影響が大きいことが、複数の研究で示されています。
コレステロールの基礎知識
| 指標 | 基準値 | 注意 |
|---|---|---|
| LDLコレステロール | 120mg/dL未満 | 140以上で高LDL血症 |
| HDLコレステロール | 40mg/dL以上 | 低いと心疾患リスク↑ |
「卵神話」はなぜ崩れたのか
1968年にAHAが「1日1個以内」という卵の制限を設けましたが、その後の大規模研究で、健康な人が卵を1日1〜2個食べても、LDLコレステロールや心疾患リスクが有意に増加しないことが繰り返し示されています(Qin et al., *Heart*, 2018; Drouin-Chartier et al., *BMJ*, 2020)。
食事から摂ったコレステロールは肝臓が自分で作るコレステロールの量を調整することで相殺されるからです(フィードバック機構)。
本当にLDLを上げるもの
- 飽和脂肪酸:バター・牛脂身・ラード・ヤシ油。LDLを確実に上げる
- トランス脂肪酸:マーガリン・ショートニング。LDLを上げHDLを下げる最悪の組み合わせ
- 精製糖質・砂糖:小粒子LDL(より危険なタイプ)を増加させる
LDLを下げる食事
積極的に摂るもの:
- 水溶性食物繊維(オート麦・大麦・りんご・豆類):腸でコレステロールの再吸収を防ぐ
- 不飽和脂肪酸(オリーブオイル・アボカド・ナッツ・青魚)
- 植物ステロール(豆腐・豆乳・ナッツ)
減らすもの:
- バター・ラード・脂身の多い肉(飽和脂肪酸)
- 加工食品・スナック菓子(トランス脂肪酸)
- 砂糖飲料・菓子類(精製糖質)
まとめ
コレステロールが高いと言われたとき、卵をやめるより先に見直すべきは、バター・脂身の多い肉・加工食品・菓子類などの飽和脂肪酸と精製糖質です。
参考文献
- Qin, C. et al. (2018). Associations of egg consumption with cardiovascular disease. *Heart*, 104(21), 1756–1763.
- Drouin-Chartier, J. P. et al. (2020). Egg consumption and risk of cardiovascular disease. *BMJ*, 368, m513.
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よくある質問
Q. 卵は本当に食べていいですか?
A. はい。最新の研究ではコレステロールの食事摂取量が血中LDLに与える影響は以前考えられていたより小さいことが示されています。卵のコレステロールより飽和脂肪酸(バター・脂身)の摂取量の方がLDLに大きく影響します。
Q. コレステロールを下げるために最初に何をやめるべきですか?
A. バター・マーガリン・揚げ物(トランス脂肪酸を含む)を最初に減らすことが最も効果的です。次に砂糖飲料・菓子類を減らし植物性油(オリーブオイル)と青魚・ナッツに置き換えましょう。
Q. LDLとHDLの違いは何ですか?
A. LDL(悪玉コレステロール)は血管に蓄積してプラークを形成するリスクがあります。HDL(善玉コレステロール)は血管から余分なコレステロールを回収します。LDLが高くHDLが低い状態が最もリスクが高いです。
この記事のまとめ
- 「卵でコレステロールが上がる」という常識は覆されLDLを実際に上げるのは飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・精製糖質です
- 最初に見直すべきはバター・マーガリン・加工食品・砂糖飲料であり卵は最優先ではありません
- 水溶性食物繊維(オート麦・大麦)・不飽和脂肪酸(青魚・オリーブオイル)がLDL低下に有効です
- 植物ステロール(豆腐・豆乳・ナッツ)は腸でのコレステロール再吸収を防ぐ効果があります