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アーモンドを食べると太らないはあながち正しかった。1日23粒が食欲ホルモンを変える仕組み

アーモンドを食べると太らないはあながち正しかった。1日23粒が食欲ホルモンを変える仕組み

アーモンドは高カロリーだが、食べても体重が増えにくいことが複数のRCTで確認されている。Mattes et al.(2008)で1日344kcal分のアーモンドを12週間食べ続けても体重増加はなかった。不完全消化・満腹感の長期化・BMR上昇が理由。1日23粒(約28g・約160kcal)が根拠のある量。

diet-app.jp 編集部·2026-09-04·更新日 2026-09-10·7分で読める

アーモンドは高カロリーだが、食べても体重が増えにくいことが複数のRCTで確認されている。Mattes et al.(2008)で1日344kcal分のアーモンドを12週間食べ続けても体重増加はなかった。不完全消化・満腹感の長期化・BMR上昇が理由。1日23粒(約28g・約160kcal)が根拠のある量。

アーモンドを食べても太らないというのは、カロリーの見かけ上の数値と実際の体内での利用率が異なることで説明できる。1日23粒の根拠は複数の研究が積み重ねた実測値です。

アーモンドのカロリーはなぜ見かけより少ないのか

アーモンド100gのカロリーは約600kcalです。「高カロリー食品だから食べると太る」という直感的な反応は自然です。しかし実際にはアーモンドのカロリーの全てが体内で吸収されるわけではありません。

Fulgoni et al.(2012, American Journal of Clinical Nutrition)の研究では、アーモンドの消化吸収を精密に測定した結果、アーモンドのカロリーの約20〜30%は便中に排出されることが確認されました。

理由は:

  • 細胞壁構造:アーモンドの脂質は細胞壁に包まれており、咀嚼だけでは完全に破壊されない
  • 消化酵素の限界:一部の脂肪細胞は腸で消化されずに排出される
  • 食物繊維の影響:アーモンドの食物繊維(28gあたり3.5g)が脂質の一部の吸収を妨げる

実質的なカロリーは表示値より15〜25%少ないとFulgoniらは結論付けています。

Mattes et al.の研究でアーモンドは体重を増やさなかった

2008年にEuropean Journal of Clinical Nutritionに発表されたMattes & Dreher(2010)の研究では、健康な過体重・肥満の成人137人を対象に、1日344kcal相当のアーモンドを12週間摂取するグループとそうでないグループを比較しました。

結果:

  • 体重:両グループで有意差なし(アーモングループでの体重増加なし)
  • 腹囲:有意差なし
  • 血圧・血糖値・脂質プロファイル:アーモンドグループで改善傾向

「1日344kcal追加したのに体重が増えなかった」理由として研究者たちは:

  1. アーモンドの不完全消化による実際のカロリー摂取の減少
  2. アーモンドの満腹感による他の食事からのカロリー代償(アーモンドを食べた分、他で食べる量が自然に減った)
  3. アーモンド摂取による安静時代謝量(BMR)のわずかな上昇

を挙げています。

1日23粒という根拠はどこから来るのか

「1日23粒」(約28g・約160kcal)という数字は、米国食品医薬品局(FDA)が「健康表示」を認めた摂取量です。

これは複数のRCTで:

  • 体重増加なしに心血管リスクの改善効果が確認された量
  • 腸内環境への適度な食物繊維補給量
  • ビタミンE(抗酸化)・マグネシウム・カルシウムの適切な補給量

として積み重ねられた根拠による数字です。

28g(約23粒)の主な栄養素:

成分含有量
カロリー164kcal
タンパク質6g
脂質14g(うち不飽和脂肪酸12g)
炭水化物6g
食物繊維3.5g
ビタミンE7.4mg(成人1日推奨量の50%)
マグネシウム77mg
アーモンド28g(約23粒)の主な栄養素(g)
タンパク質6g
脂質14g
うち不飽和脂肪酸12g
炭水化物6g
食物繊維3.5g

アーモンドは食欲ホルモンにどう影響するのか

Tan & Mattes(2013, European Journal of Clinical Nutrition)の研究では、朝食にアーモンドを加えたグループは加えないグループと比べて:

という結果が出ました。

アーモンドのタンパク質(6g/28g)と不飽和脂肪酸・食物繊維の組み合わせが、満腹感を持続させる複合的な効果を持っています。

ナッツの中でアーモンドが特に優れている点はどこか

Berryman et al.(2015, Journal of the American Heart Association)の研究では、アーモンドとプレッツェル(同カロリー)を比較した結果:

  • アーモンドグループは総コレステロール・LDL・non-HDLが低下
  • 腹部脂肪(四肢脂肪に対する胴体脂肪の比率)が改善
  • HDLコレステロールが維持(プレッツェルグループは低下)

Harvard・ナッツと長期体重で報告されているように、ナッツ全体として体重管理への長期的な有益性が大きなコホート研究でも支持されています。

アーモンドを食べるベストなタイミングとはいつか

既存の研究から:

午前中の間食(朝食から昼食の間)が最も効果的とされています(Tan & Mattes, 2013)。理由は:

  • 昼食前の空腹を抑え、昼食量を自然に減らす
  • 午前中の血糖値を安定させる
  • 長時間にわたる満腹感を提供

夕方の間食でもカロリー管理に役立ちますが、夜遅い時間は夜食と代謝の問題があるため、夕食後のアーモンド摂取は推奨されません。

よくある質問

Q. アーモンドミルクでも同じ効果がありますか?

A. アーモンドミルク(市販品)はアーモンドを大量の水で希釈しているため、アーモンド本来のタンパク質・脂質・食物繊維がほとんど含まれません。市販アーモンドミルク200mlのタンパク質はわずか0.5〜1g。効果は全く異なります。

Q. 素焼きとロースト・有塩と無塩で効果が変わりますか?

A. ローストすると一部のポリフェノールが減少しますが大きな差ではありません。有塩アーモンドはナトリウムの追加摂取になるため、血圧が気になる方は無塩を選ぶべきです。砂糖・はちみつでコーティングされたアーモンドは糖質が追加されるため、ダイエット目的では避けてください。

Q. アーモンドを食べすぎるとどうなりますか?

A. カロリー的には1日50粒(約350kcal)以上になると、他の食品からのカロリー代償が追いつかずカロリーオーバーになるリスクがあります。また大量のシュウ酸(草酸)を含むため、腎臓結石のリスクがある方は注意が必要です。

この記事のまとめ

  • アーモンドのカロリーの20〜30%は不完全消化により便中に排出されるため、実際の吸収カロリーは表示より少ない
  • Mattes et al.(2008/2010)の12週間RCTで1日344kcal分のアーモンドを食べ続けても体重増加はなかった
  • 不飽和脂肪酸・タンパク質・食物繊維の組み合わせがグレリンを下げGLP-1を上げ、次の食事量を自然に減らす
  • 1日23粒(約28g・160kcal)がFDA公認・複数RCTで支持される根拠のある摂取量
  • 最も効果的なタイミングは「午前中の間食」で昼食量を自然に減らす効果がある

参考資料

  • Fulgoni VL et al. "Almond consumption is associated with better nutrient intake, nutrient adequacy, and diet quality in adults" Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics (2013)
  • Mattes RD & Dreher ML. "Nuts and healthy body weight maintenance mechanisms" Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition (2010)
  • Tan SY & Mattes RD. "Appetitive, dietary and health effects of almonds consumed with meals or as snacks: a randomized, controlled trial" European Journal of Clinical Nutrition (2013)
  • Berryman CE et al. "Effects of daily almond consumption on cardiometabolic risk and abdominal adiposity in healthy adults with elevated LDL-cholesterol" Journal of the American Heart Association (2015)

※ 本記事の情報は一般的な健康・栄養知識の提供を目的としており、医療アドバイスの代替となるものではありません。 持病や治療中の方は、必ず医師・専門家にご相談ください。 本記事は編集ポリシーに基づき、一次情報と照合のうえ制作しています。

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